大野　晋氏の提唱する「クレオールタミル語説」については、先日の記述の通り受け入れない方針なのですが、ただそれだけではすっきりしないので、できるだけまとめてみようと思います。

まず、おことわりしておきたいのは、”全面的に否定する訳ではない”ということです。
否定する根拠を示すことが難しいからです。
異なる説の根拠を示すことによって、タミル語説を否定するというのは、気が進みません。
否定はしないが、考古学的な資料などとタミル語説では、相容れないものが多いようなので、タミル語説は”受け入れない”という考えです。

”受け入れない理由”を示す、というのも難しいようなので、どのように進めようか悩みどころなのですが、先日紹介した大野氏編集の対談の本の内容を元にしたいと思います。

　『考古学・人類学・言語学との対話　日本人はどこからきたのか』
　大野　晋・金関　恕･･･編　岩波書店