『方言の日本地図』−神仏の呼び方
2009-05-11


ブログパーツの「本棚」で、紹介していた『方言の日本地図』(真田信治:講談社+α新書)を、何日も前に読み終えていたのですが、取り上げるきっかけを失っていました。

読み物としては、なかなか面白かったのですが、方言の分布を表す地図の範囲が、比較的狭い範囲で取り上げている例が多く感じました。
ある言葉についての、全国的な方言の違いを知りたい場合には、この本はあまり向いていないようです。
もちろん、この本の趣旨が異なるからであって、内容の優劣の問題ではありません。

印象に残ったいくつかの話の中から、身近に感じた事を一つ、紹介しておいきます。
タイトルにあるように、神仏の呼び方なのですが、大人が使う呼び方ではなく、「幼児語」を言われる、幼児が使う呼び方のことです。

「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」に由来するようで、次のように変化したと推測しています。

「ナンマンダブツ」
「ナンナンサマ」
「ノンノンサマ」
「ノーノーサマ」
「ノノサマ」
「ノノサン」

そこで、気になるのが、最後から二番目の「ノノサマ」です。
実は、お寺が運営する幼稚園に通う娘が、「ノノサマ」と教わってきているのです。
今まで、その言葉の由来について深く考えたことがなかったので、分からなかったのですが、これですっきりしました。

ちなみに、この本の中では岡山県付近に焦点を当てた分布図を掲載していますが、娘が通う幼稚園は、神奈川県にあります。
全国的な分布が、気になるところです。
[日本語]
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