アイドリング・ストップは頻繁にして良いものか?
2009-12-26


 先ほどの計算で、アイドリング・ストップの効果が、”なんとなく”分かったところで、それをどこまで実行するのかが気になるところです。
 「燃料消費」ということだけを考えれば、5秒でも10秒でも、アイドリング・ストップをするに越したことはありません。
 しかし、一旦止めたエンジンを再始動するには、セルモーターを回す為、バッテリーの電力を消費します。しかも、その消費電力は、車載の電気関係の中でも、エアコンなどと並んで大きい部類になります。
 当然、頻繁にセルモーターを回せば、バッテリーを消費し、場合によっては、バッテリーの寿命を縮めることになります。
 もちろん、エンジンが回っていれば、発電機によりバッテリーに充電されるので、ある程度走行すれば、理論的には消費した電力を回復することができるでしょう。

 走行するためにエンジンを回している”ついで”に、発電機も回しているのですが、発電機を回す為にエネルギーを消費していない訳ではありません。
 言い換えると、「ガソリンで電気を作っている」ことになります。
 現実的な話ではありませんが、理屈では、発電機を搭載しない方が、燃費は良くなるはずです。

1.燃費を良くするために、アイドリング・ストップ
2.セルモーターを回す為に、バッテリーを消費
3.消費したバッテリーに充電する為に、発電機に負荷
4.発電機に負荷がかかるので、ガソリンの消費が増える
5.燃費の悪化

 これは、ある意味あっていると思いますが、もちろん間違いでもあります。
 言葉のお遊びのようなもので、具体的な数値が抜けているので、決して正しいとは言えません。
 しかし、アイドリング・ストップの仕方や、状況によっては、このようになることも考えられます。
 ポイントは、
「走行状況と、アイドリング・ストップの回数とのバランス」
といえるでしょう。

 結局のところ、上の5番目の”燃費の悪化”よりも、アイドリング・ストップによる効果が上回れば、結果的に燃費は良くなるということですが、その逆もあり得るかもしれません、ということが言いたいのです。
 ただ、さまざまな要素が関係してくるので、どうすれば、どれくらい燃費が良くなるのか、または悪化するのかを正確に判断するのは、難しいかもしれません。

 なんだか話が細かいことになってしまいましたが、発電による燃費悪化よりも、バッテリーの消耗、寿命の短縮を気にした方が良いかもしれません。
 もちろん、性能の良いバッテリーに交換したり、補助充電ができるようにしたり、といった対策もあるとは思いますが。
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